2007年06月28日

【見】燃料電池車をJHFCパークで学ぶ 4

午後の見学は鶴見、
火力発電所の向かいに有る水素・燃料電池実証(JHFC)プロジェクトの広報施設、

『JHFCパーク』−燃料電池自動車展示館−
神奈川県の観光案内
横浜市の社会科見学案内
(財)新エネルギー財団より
(財)日本自動車研究所の「燃料電池/電気自動車」頁
同研究所の本施設に対する研究報告書(全文有)

JHFC01

判らない人に説明するのはとっても難しいが
要は
石油や石炭など化石燃料に頼ってると炭素化合物の燃焼ばかりなんだから公害と地球温暖化で大変な近未来が来るよと。

で、水素

「水素で走る」って言うと何となくまずは
「水素を燃やす」イメージで
実際そういう自動車も「少しマシ」だし
交通機関としての長所も有るので研究開発されている。

けどこのイメージ、何となく「怖がられる」。

それは「水素って爆発するんじゃ?」ってイメージ。

これって子供の頃の理科の実験の「ポンッ!」って奴からなのか、
それともヒンデンブルグ号の悲劇(Hindenburg disaster)のイメージか。
この第二次大戦末期のニュース映像は強烈で
未だにアチコチに写真や映像が流れてる。
英語版Wikiより拡大写真
Vidicom動画(何故かカラー映像。テクニカラーか?)
youtubeその1
youtubeその2

BBC 世界に衝撃を与えた日―13―~空の惨劇~ヒンデンブルグ号とチャレンジャー号~


そしてこのハナシも今ではテルミット塗装原因説が通説となって水素は悪者では無いとなった。

(これは今回の見学でも教えて貰えたし、上記Wikiにも記述有り)

それでも人の偏見は根強いかもね。

で、それとは別に
「水素を燃やす」ということは空気を使う訳で、
その折に
二酸化炭素は出ないけど
窒素酸化物は排出されてしまう危険が有る。

で、今度は「燃やす」のを止めようと。

それが燃料電池自動車である。

水素の中の電子を白金を触媒にし空気中の酸素を利用して取り出すという仕組みの電池

JHFC05


それを必要量束ねてモーターを回す。

JHFC06


そんな仕組みを自動車に積み込んだ訳。

JHFC07


燃料となるのは高圧気体の水素
軽量化と堅牢さを兼ね備えたタンクを座席下に積み込む。

JHFC04


車の方は日本の自動車産業は世界に冠たるモノだし、それが各社競争してるんだから結構イイ線いってるようだ。

もちろん市販車ベースの価格となるにはまだまだ遠いけど。
(試乗車は推定1億円だそう)

大きな問題は燃料ならぬ電源となる、水素のコストだ。

電気はエネルギーだから貯蔵するにも運搬するにも効率が悪い。
水素は物質だから貯蔵・運搬が容易だ。

ここに燃料電池の要が有る。

JHFC08

この理念モデルでは
太陽電池が水を分離して水素と酸素を取りだして貯蔵・運搬、
それを燃料電池動力に回し、
余剰物となる水は再び原料となる。
太陽エネルギーの有限性や中間ロスを度外視すればチョットした永久機関である。

でも現状では太陽電池のエネルギー効率は半分にも遥かに及ばない。

その研究にも世界中で科学者が躍起になっているそうだが、それを座して待つばかりではなく、実用化するハードやソフトも開発を進めなければ意味がない。

科学や機械を利用するのは「人間」それも科学者ばかりとは限らないのだから。

このJHFCパークも安価な工業用石油から水素を分離し圧縮する設備と共に自動車への補給基地を併設している。

JHFC02
JHFC03


気体を気体のママに自動制御で補充するスタンド。

将来的にはガソリンスタンドのバイトの兄ィチャンが扱えなければならないのだけど、今のところは結構厳重な管理の下にある。
そういったマニュアル作りもこうした施設の役割なんだとか。

そういえばずいぶん前に別の社会科見学有明水素ステーションを見た。

あの施設は外から液体水素を運んできて貯蓄して、液体のまま、あるいは気体状態で補給するステーションだった。

こちらは気体を気体のままで補給するのだが、製造するのも同じ場所である。
それは自動車の方が気体を使うのならばこちらの方が効率が良いだろうと考えられたこと、それに対応できる科学技術の発展に依るのでしょう。

もちろん現在は実験・試用段階だから異なる考え方も有ることは前提です。

あの時は柵の外からだったけど今回は設備内部も見学させて貰えた。
(防爆のため写真撮影は禁止)

ここは石油から水素を作っているがそれは実験の都合、実用の都合で、理想的には相模原ステーションのように水から水素を作れれば真にクリーンなエネルギー循環が誕生する。

しかしまだまだコストがとんでもないらしい。

ガソリンから作ってもガソリンの10倍以上だとか。

そんなもんを試乗させてくれるのだから有りがたいですな。

今日の試乗車はNISSANX-TRAILベースの走る一億円である。

燃料電池車01
燃料電池車02


隣接する空き地の中にパイロンを立てたミニコースを2周するだけだけど、なかなかに面白かった。

(公道試乗会もたまにあるそうです)

狭いから大して速度上げられないし、30キロ以下という御約束だったけど、実際は150km/hが軽く出るそうで、なかなかにパワフルなマシンでした。

燃料電池車001
燃料電池車002
燃料電池車003
燃料電池車004
燃料電池車005
燃料電池車006


起動はイグニッション程度の時間だけど「ブルルッ」ってのはなくてパソコンの起動待ちみたいなもの(たぶん実際上もそう)。

後部座席の下に先に写真を掲げた水素タンクが有るので後席が少し狭いが不快な程ではない。

加減速は至ってスムーズ快適。

そもそも電池でモーターを回してるという特質からしてスタートダッシュは内燃機関より得意らしい。
その一方である程度回転している状態から「さらに一段と」加速するのはもたつくらしい。
つまり追い越し車線でトラックを追い抜いたりなんてのがまだ苦手。

そこを考えて現状のハイブリッド車なんかもガソリンと併用してるんだってさ。

なるほどね。

たしかにレスポンス感は、ラジコンカーや電動カートの操作感に近いかもなぁ。。いきなり動かすことは出来るけど限界近くではイライラするのかも。

でもそれは電気自動車の欠点として広く認識されてるみたいだからメーカーさんも何とかするでしょう。


もっと別の難点を言えば・・・

(贅沢なんだろうけど)

「静か過ぎて加速実感が無い」

ことかな。

あまりにも静かだ。

エンジンを想定した古いままの頭にとっては
フィードバックされる情報が一つ欠落してる訳で
まるでTVゲームの自動車レースみたいに
視覚情報のウェイトが大き過ぎると思う。

擬似的に何らかの音で加減速を耳に情報として返さないと移行時期には事故が増えるんじゃなかろうか。

自分だけが変で少し考えすぎかな?

まぁバイクはかなり慣れてるけどクルマはあんまし慣れてなくて、自動車の運転でも少し窓を開けて「風を感じないと」気持ちよく運転できないという極めて感覚的なドライバーなんだけどね、俺。

それに近年はペーパーだからねぇ。

まぁ時代錯誤・時代遅れなのでしょう、きっと。


それに生きてる間に普通に買える価格になるかどうかもワカランしねぇ(笑)。

経済産業省が平成13年に発表した見込みじゃあ2010年には5万台が日本で走ってる予定だったらしい。
けどその数値は某自動車メーカーが強気だっただけのことで根拠が有った訳でも無いらしい。
で、現状は2007年現在60台
あと3年じゃゼロ3つは埋まらないから
最近になってようやく下方修正したそうな。

まぁ大勢の人々が必死で取り組んでることだから日進月歩にぬかりなし。
期待して待ちたいですな。

概説ビデオ、展示説明、施設案内、体験試乗、質疑応答からなる見学会は、いろんなこと考えさせられたけど、とても充実して楽しく終わりました。


帰りは鶴見駅前のサンマルクで大阪名物ミックスジュースバナナ・チョコクロなどを食して満足して終了。

チョコクロ00


1億円かぁ。。(そればっか(笑))
--
新しい電池の科学―高性能乾電池から燃料電池まで
燃料電池と水素エネルギー 次世代エネルギーの本命に迫る (サイエンス・アイ新書)
トコトンやさしい燃料電池の本
図解 燃料電池のすべて
水素は石油に代われるか
図解入門 よくわかる最新燃料電池の基本と動向
図解雑学 燃料電池
PEFC用電解質膜の開発
水素経済革命―燃料電池が世界を変える
最新エンジン・ハイブリッド・燃料電池の動向
燃料電池―実用化への挑戦
燃料電池とは何か―水素エネルギーが拓く新世紀
燃料電池が世界を変える―エネルギー革命最前線
疾(はし)れ!電気自動車―電気自動車〈EV〉vs燃料電池車〈FCV〉
燃料電池入門講座―クリーンエネルギーで注目・期待される燃料電池その基礎理論から未来の水素社会へ
燃料電池車・電気自動車の可能性
燃料電池自動車のすべて―世界の潮流
「温もり」の選択―このエネルギー革命が地球を救う
水素エネルギー革命―飛躍する燃料電池
家庭用燃料電池の開発と課題


ruminn_master at 2007年06月28日 17:45 【見】燃料電池車をJHFCパークで学ぶコメント(0)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加


いいトシして社会科見学 | 知的好奇心

トラックバックURL

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Archives
記事検索
Recent Comments
QRコード
QRコード
livedoor Profile

るみん