2008年07月30日

【見】鵜匠の家 4

今回の旅の前半の目的は「長良川の鵜飼」

平安期以来の古式の漁法を踏襲した猪牙舟に松明の篝火、藍染め装束に腰蓑・烏帽子の鵜匠が鵜を操って漁をする。

それが見たいのと、鵜飼で獲った鮎を食いたい。


バスは夕食の会場に早めの到着し、夕食までの時間は鵜匠の家を訪ねることに。

長良川と鵜飼舟01
長良川と鵜飼舟02

岐阜の長良川全域で鵜匠は12人居るそうだが、この地域は6人の鵜匠さんが居る。向かいに岐阜城を見上げる絶好の立地に大きな飲食・宿泊施設が建ち並び、その前から観光船に乗って鵜飼を見物出来る趣向になってる。

長良川と観光船01

一歩裏通りに回ると普通の住宅街だが、何軒か看板の掛かった大きめのウチがある。

そこが「鵜匠の家」だ。
鵜匠の家01

家の裏手に回ると大きな鳥小屋。20羽ほど居るらしい。

鵜匠の家02

1回の漁に使われる鵜は12羽ほど。数羽に分けて一抱え程の竹籠に入れられている。

鵜匠の家03

鵜飼いに使われる鵜はカワウではなくてウミウで、茨城県などから2歳に満たない海鵜を捕獲してきて手懐け、3〜5年で漁に使い始め、野生なら寿命は10年程のところだが、まぁ20年程生きて働くらしい。

鵜匠の家04
鵜匠の家05

ペリカンはクチバシの中に貯めるのだが、鵜は喉首が柔らかくそこに数匹蓄えることができる。一部は自分の胃袋へ流し込み、残りは子供に与えるための機能なんだろうが、それを人間が利用する。少しは胃袋へ流し込める程度に首に縄を掛けて締め、 ( そうしないと鵜が勤労意欲を無くしてしまう ) 縄を羽根の付け根の胴体にタスキ掛けしたカッコで川に放つ。

鵜匠の家06

喉首が魚で一杯になったら縄を手繰って引き寄せ、喉首を扱き上げてクチバシをこじあけるようにして魚を吐き出させる。

鵜飼で獲った鮎は網や竿で捕った場合と異なって鵜がクチバシで瞬時に殺した後、すなわち極めて新鮮な活け締め状態だし、ギリギリまで人の手に触れずに居ることで体温による火傷(魚の体温からすれば人肌の温度もまた高温なのだ)からも守られることになる。

極めて優れた漁法。大昔から有るそうだから、最初に考えたヒトは凄いね。それをそのままに続ける人も大変だ。

それにしても鵜の身体って流線型でしなやかで美しい。

鵜匠の家07

ある程度は飼い慣らして鵜匠の言うことを聞くように仕込んであるとはいうものの、あまりヒトに慣れてしまっては野生を失って漁が出来なくなるのだから飼育も大変だ。

鵜の喉首を触って体調を把握できるそうで、鵜の大きさと、季節で推移する鮎の大きさの相関関係、気性や体調などを勘案してその日働いて貰う鵜を決める。

そういう微妙なところ、表には見えないところの方が大変そうだ。

だからこそ、長良川の鵜匠は宮内庁の式部職(雅楽師や鷹匠なんかもそう)、国家公務員ではあるが、子供の頃から鵜と共に育つ必要が有るためだろう、現代では珍しい世襲制の公務員である。

普通ではなかなかイチイチ説明までしてくれないそうだから、こういうのも氏素性のハッキリしてるツアー客ならではの楽しみではあります。

ruminn_master at 2008年07月30日 16:25 【見】鵜匠の家コメント(0)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加


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