2008年11月13日
【食】あひ鴨一品 鳥安(東日本橋)
関西では琵琶湖・近江の方に行けば珍しくない鴨料理も関東に来ると珍しい気がする。
浜離宮に鴨の猟場があるぐらいだから将軍家との絡みで庶民の食いモンでは無かったのかも知れない。
「一見さんお断り」の「鷹匠 寿」なんて店もあるそうだけど、鶫や丹頂鶴を食おうってんじゃあるまいに(笑)、鴨ぐらいはもうチョット庶民派であって欲しいとは思う。
マガモでは神田の浜よしでしょうか。
今日訪れたのは
「マガモより合鴨の方が本当は美味いんだ」
という主張で100年続く老舗。
あひ鴨一品 鳥安(東日本橋)
日本橋と言っても東日本橋は結構街外れの感があり、かなり判りづらい場所にある。
「駅から5分」とのことだが、生憎のことに最寄りの「B1出口」が改良工事中とのことで遠回りさせられた。
日本橋中学の向かいを目印に人に尋ねれば判りそうだけど、仲居さんによると「初めての方は道に迷われるのも珍しくない」らしい。
明治初期からの老舗だが、3年程前に建て直して、風情は残しつつもバリアフリーにエレベーターを設けたり座敷を掘り炬燵にしたりテーブル席を設けたりと時代に対応したサービス精神は伺える。
でもメニューは
すきやき相鴨コース (1万円)(※本日現在)のみ。
すっぽん料理の京都「大市」同様に老舗ならではの徹底。
3階のテーブル席に案内された。テーブル席だけど和風の調度の個室で襖で仕切られており快適に落ち着ける空間になっている。
元々が要予約の店なので、注文は嫌も応も無し(笑)。ドリンクのオーダーのみです。
ドリンク類は総じて高め。生ビールは「エーデルピルス」(735円)。瓶ビールは各社の「こだわり」ラベルを揃えて840円。ワインも各種、焼酎は高めの中堅メーカー酒が少々、日本酒は菊正宗を基本として、各種の地酒があり、かなりのラインナップだが1合弱で1000円以上。
ま、とりあえずは生ビールから。
そして徐にコースが始まります。
「お通し」というか和食の「八寸」、洋食の「前菜盛り合わせ」ですな。
・鶏卵黄と蒟蒻の味噌漬
・合鴨胸肉薫製
・鮭紅麹漬
・里芋の松茸見立
・松葉銀杏
・寄せ豆腐
ウリの合鴨はまだ「チラ見せ」です(笑)。
でもチャンと美味い。
八寸ってその店の板場の腕を期待させる酒肴を並べるようなモノだから正鵠を得てます。
ボチボチ日本酒も欲しくなりますな(笑)、こういうの並べられると。
スッキリ系で北陸の「黒龍」の吟醸、少しだけシッカリ目で山形の麓井の生もと造り純米大吟醸の2種で。 (久々に見たよ、このリターナブル1合瓶)
コースは2品目の「吸い物」に。
上品。鴨のスープでも出るのかと思ってたら、どうやらたぶん水出しの昆布出汁ぐらい。具も何かのしん藷だけど鴨には感じないなぁ。
でもこの店のことだからもしかしたらここでも「チラ見せ」してるかもね(笑)。
ともかく上品なお吸い物です。
コース3品目は「鳥わさ」って(ぐるなびには)有るけど、、、
合鴨の笹身の棒々鶏ですな。
正統派和食に拘る向きには文句出そうだけど、面白いし美味いです。
あしらいはエリンギの松茸見立てに揚獅子唐、茹鶉卵、銀杏甘藷。
そうこうしてるウチにメインの合鴨すき焼の用意が始まってます。
テーブルに備長炭のコンロと特製の鉄鍋が運ばれ、鍋が頃合いに熱くなるのを待つ時間。
(この炭火は食後の状態を撮影)
この合鴨すき焼、付け汁は鶏卵でもポン酢でもなく、生醤油と大根卸で頂くものとのこと。
「お好みで」とテーブルには七味と山椒が有ったので七味で。
そして炭火の火加減・焼き加減が難しくもあり、またこの合鴨すき焼は合鴨の油で野菜が頃合いに炒め揚がるのがウリなこともあり、調理と給仕は仲居さんが一人付きっきりでやってくれます。
・合鴨胸肉
・合鴨腿肉
・合鴨レバー
・合鴨砂肝
・合鴨皮脂
・合鴨タタキ身
・白ネギ
・ピーマン
・椎茸
・春菊
といった処。ザッと一通りの写真。
白ネギは個人的に大嫌いなので野菜はあまり食べてません(笑)が、かなり満腹になりました (もちろん必要なら肉も野菜も追加注文可能です) 。
肉はジューシーで旨く、モツ類も歯応えと風味が楽しめるし、合鴨の油で調理された野菜類も独特の旨味が加わっており、その分、最後の脂身は脂が抜けきっていて牛の上ミノみたいな感じ。
いやぁ見事に楽しませてくれました。
何でも調理場で社長が自ら合鴨を捌いてるそうです。
最後は赤出汁と香の物に御飯。
御飯は、白御飯と「そぼろ御飯」が選べると言うことで「そぼろ御飯」に。
(噂では他に「炒飯」もあるそうだけど、常連客の裏メニューかな? 気にはなるけど、まぁそんな機会が有れば)
そぼろ御飯で十分美味かったです。
すき焼きに使ってた染め卸を掛けて食べると美味しいって仲居さんに教わってやってみると、たしかに出汁茶漬けみたいで、さらに美味かったです。
仕上げのデザートは黒豆プリンでした。
これも上品な味加減でいいですな。
老舗には工夫やサービス精神の無い処が多いのだけど、ココは結構隅々まで頑張ってて立派だと思います。
これで1万円なら納得出来るな。酒を入れても一人1.5万ぐらい。
自分たちが帰る頃には3階席まで満杯になってましたが、「そりゃそうだろうな」と思いました。
また何かの折に行きます。
ローテーション入りの店が増えた。
浜離宮に鴨の猟場があるぐらいだから将軍家との絡みで庶民の食いモンでは無かったのかも知れない。
「一見さんお断り」の「鷹匠 寿」なんて店もあるそうだけど、鶫や丹頂鶴を食おうってんじゃあるまいに(笑)、鴨ぐらいはもうチョット庶民派であって欲しいとは思う。
マガモでは神田の浜よしでしょうか。
今日訪れたのは
「マガモより合鴨の方が本当は美味いんだ」
という主張で100年続く老舗。
あひ鴨一品 鳥安(東日本橋)
- あひ鴨一品 鳥安
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- 【グルメGyaO】 あひ鴨一品 鳥安 - 人形町浜町 和食全般
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- あひ鴨一品 鳥安 あいがもいっぴん とりやす - 鳥料理、すき焼き、鶏料理(日本橋)[食べログ]
日本橋と言っても東日本橋は結構街外れの感があり、かなり判りづらい場所にある。
採点:★★★★ |
「駅から5分」とのことだが、生憎のことに最寄りの「B1出口」が改良工事中とのことで遠回りさせられた。
日本橋中学の向かいを目印に人に尋ねれば判りそうだけど、仲居さんによると「初めての方は道に迷われるのも珍しくない」らしい。
明治初期からの老舗だが、3年程前に建て直して、風情は残しつつもバリアフリーにエレベーターを設けたり座敷を掘り炬燵にしたりテーブル席を設けたりと時代に対応したサービス精神は伺える。
でもメニューは
すきやき相鴨コース (1万円)(※本日現在)のみ。
すっぽん料理の京都「大市」同様に老舗ならではの徹底。
3階のテーブル席に案内された。テーブル席だけど和風の調度の個室で襖で仕切られており快適に落ち着ける空間になっている。
元々が要予約の店なので、注文は嫌も応も無し(笑)。ドリンクのオーダーのみです。
ドリンク類は総じて高め。生ビールは「エーデルピルス」(735円)。瓶ビールは各社の「こだわり」ラベルを揃えて840円。ワインも各種、焼酎は高めの中堅メーカー酒が少々、日本酒は菊正宗を基本として、各種の地酒があり、かなりのラインナップだが1合弱で1000円以上。
ま、とりあえずは生ビールから。
そして徐にコースが始まります。
すきやき相鴨コース
・お通し
・吸い物
・鳥わさ
・相鴨のすき焼き
・香の物
・ご飯
・果物
「お通し」というか和食の「八寸」、洋食の「前菜盛り合わせ」ですな。
・鶏卵黄と蒟蒻の味噌漬
・合鴨胸肉薫製
・鮭紅麹漬
・里芋の松茸見立
・松葉銀杏
・寄せ豆腐
ウリの合鴨はまだ「チラ見せ」です(笑)。
でもチャンと美味い。
八寸ってその店の板場の腕を期待させる酒肴を並べるようなモノだから正鵠を得てます。
ボチボチ日本酒も欲しくなりますな(笑)、こういうの並べられると。
スッキリ系で北陸の「黒龍」の吟醸、少しだけシッカリ目で山形の麓井の生もと造り純米大吟醸の2種で。 (久々に見たよ、このリターナブル1合瓶)
コースは2品目の「吸い物」に。
上品。鴨のスープでも出るのかと思ってたら、どうやらたぶん水出しの昆布出汁ぐらい。具も何かのしん藷だけど鴨には感じないなぁ。
でもこの店のことだからもしかしたらここでも「チラ見せ」してるかもね(笑)。
ともかく上品なお吸い物です。
コース3品目は「鳥わさ」って(ぐるなびには)有るけど、、、
合鴨の笹身の棒々鶏ですな。
正統派和食に拘る向きには文句出そうだけど、面白いし美味いです。
あしらいはエリンギの松茸見立てに揚獅子唐、茹鶉卵、銀杏甘藷。
そうこうしてるウチにメインの合鴨すき焼の用意が始まってます。
テーブルに備長炭のコンロと特製の鉄鍋が運ばれ、鍋が頃合いに熱くなるのを待つ時間。
(この炭火は食後の状態を撮影)
この合鴨すき焼、付け汁は鶏卵でもポン酢でもなく、生醤油と大根卸で頂くものとのこと。
「お好みで」とテーブルには七味と山椒が有ったので七味で。
そして炭火の火加減・焼き加減が難しくもあり、またこの合鴨すき焼は合鴨の油で野菜が頃合いに炒め揚がるのがウリなこともあり、調理と給仕は仲居さんが一人付きっきりでやってくれます。
・合鴨胸肉
・合鴨腿肉
・合鴨レバー
・合鴨砂肝
・合鴨皮脂
・合鴨タタキ身
・白ネギ
・ピーマン
・椎茸
・春菊
といった処。ザッと一通りの写真。
白ネギは個人的に大嫌いなので野菜はあまり食べてません(笑)が、かなり満腹になりました (もちろん必要なら肉も野菜も追加注文可能です) 。
肉はジューシーで旨く、モツ類も歯応えと風味が楽しめるし、合鴨の油で調理された野菜類も独特の旨味が加わっており、その分、最後の脂身は脂が抜けきっていて牛の上ミノみたいな感じ。
いやぁ見事に楽しませてくれました。
何でも調理場で社長が自ら合鴨を捌いてるそうです。
最後は赤出汁と香の物に御飯。
御飯は、白御飯と「そぼろ御飯」が選べると言うことで「そぼろ御飯」に。
(噂では他に「炒飯」もあるそうだけど、常連客の裏メニューかな? 気にはなるけど、まぁそんな機会が有れば)
そぼろ御飯で十分美味かったです。
すき焼きに使ってた染め卸を掛けて食べると美味しいって仲居さんに教わってやってみると、たしかに出汁茶漬けみたいで、さらに美味かったです。
仕上げのデザートは黒豆プリンでした。
これも上品な味加減でいいですな。
老舗には工夫やサービス精神の無い処が多いのだけど、ココは結構隅々まで頑張ってて立派だと思います。
これで1万円なら納得出来るな。酒を入れても一人1.5万ぐらい。
自分たちが帰る頃には3階席まで満杯になってましたが、「そりゃそうだろうな」と思いました。
また何かの折に行きます。
ローテーション入りの店が増えた。