2010年05月14日

【映】プレシャス 4

説教臭い社会派映画でも、何だかんだでハッピーエンドになる娯楽作品でも無いけど、「何か」は残る、そんな映画ね。

プレシャス

プレシャス00

主人公の「やむにやまれぬ前向きさ」が救いなのかな?

最初からずっと「救いが無いなぁ」とか思って観ていたけど、作り事のハッピーエンドではないけれど、現実を踏まえた上でのラストシーンの「落とし処」は、一つの「救い」の形「なんだろうな」とは一応納得。

プレシャスバナー240_240

ラストメッセージが「すべての女の子たちへ」だし、男性はほとんど出てこない。女性映画とも言えるだろうし、ハナシからしても男性は「加害者」とも言えるけどそれを糺弾する訳でもなく、むしろ女の子達が男性を求めるそういう性(さが)とか業(ごう)といったものをも描いていて、「誰が悪い」というような単純な構図にはなっていません。

それがいいんだろうな。

アフリカの現実を描くとかアジアの貧困を描くという類の淡々と現実を切り取るような映画がありますが、そういう描き方に近い。

「いい映画」という言葉じゃないね。

変な言い方だけど「強い映画」かな?

映画「プレシャス」日本公式サイト



悪役のように映っていた母親も単純な加害者でないというラストへの運びは映画としての巧さ。

友情出演らしいマライア・キャリーも画面上でほぼ唯一の救いのような、「目を背けたくなる」ことの無い場面にして、彼岸の火事ではないということを判らせる巧さ。

普通の日本人の普通の日常にあっては目を背けているような「現実」、でも間違いなく其処彼処に厳然と存在する差別とか暴力とか怨嗟とか貧困とか、「直視したくない」と思えるものを「映画に仕上げる」ことによって直視させて、それでも観客に最後に嫌な気分ででない「何か」を残せる、そういう「強さ」を持つ映画ね。

人って嫌なことから逃げたがるけど、逃げられない人々を描く、そしてそこから目を背けさせないのが「強い」って思う次第です。

アカデミー賞で6部門ノミネートの内、助演女優賞(母親役)と脚色賞を取ったのも納得。

見て「楽しい」とかじゃないけど、見といた方がいい、とは言える映画かな。

ruminn_master at 2010年05月14日 21:50 【映】プレシャスコメント(0)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加


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