いいトシして社会科見学
2005年12月15日
【験】東京の地下を歩く
首都高速中央環状新宿線の工事現場の見学会に参加した。
Mixiの「社会科見学に行こう!」コミュニティの企画。
インターネットは依存するモノじゃなくて活用しなきゃね。
元々が好奇心の固まりだから、こういうの大好きである。
JR東中野駅に集合して山手通りに向かった。
この辺りの山手通りは拡幅され中央分離帯に工事エリアが設けられている。
東京の環状高速を1本、山手通りの地下に設けて渋滞を緩和しようという計画。
まだ数年はかかるという大工事である。
その広報活動「東京トンネリックス」、住民・道路利用者の理解を得るための活動。
こういう見学を受け入れるのも、その一環だろうか。
今回の見学は、東中野換気所→東中野シールド→先行整備区間とのコース。
東中野換気所工区から地下に降りた。
狭い九十九折りの工事用階段を辿って地面の下に潜りいかにも工事現場って感じの殺風景なコンクリート階段を結構下まで降りた、と感じたのだけれど実際は30メートル程。
コンクリートの質感に圧倒された錯覚だったようだ。
そこを抜けると地下に拡がる大空洞に出た。
高速道路が完成すると車道になる部分である。
アスファルトを乗せられていないコンクリートの路面は冷厳で、何となく人間を拒絶してる感じがする。
換気エリアなど地上と繋がる複雑な区間は地上との連絡通路や機械と共存するために地下トンネルが四角い。
四角エリアでない区間はシールド工法。道路壁面が丸い部分。
コンクリート円筒の構築物となり、その中に道路や換気パイプが走る。
地下を掘り進むことで地上への影響を最小限にする先進工法で、この工事の目玉らしい。
シールドは弧を描いた長方形のコンクリートブロックで1枚が6トン。
その縦の継ぎ目に小さい絆創膏みたいに見えるのはジョイントだ。
横の継ぎ目はボルトみたいなジョイントで表からは見えない。
壁面をいちいち鉄筋コンクリートで固めるのでは工期が長くなるから、それを短期化、合理化するために、こうして細分化されたジョイントを掘削壁面に貼り付けていく工法が編み出されたのだろう。
地下高速はこの四角エリアと円筒エリアが交互になっている。
四角いエリアから分解した掘削機械を地下に下ろす。そこで円筒形のマシンを組み上げシールド工区を掘り進む。
マシンの先端はSFに出てくる円錐ドリルではなく、平面に刃が付いている感じ。ちょうど回転式の電気髭剃り機の刃みたいなものだ。
掘削した岩盤・土砂を泥水に乗せて後方に排出する巨大な機械だ。
掘削費用は、どっかで1mで1000万円とか聞いたなぁ。
通常はコンクリートのツギハギのシールド部分でも後からアレコレ工作しなければいけない部分は、予め組み上げられた鉄製シールドを使う。
コンクリートの固まりでは後からアレコレ工作するのが難しいからだ。
この写真は非常用に上り線と下り線の間にゲートを作っているらしい。
その更に下の空間も見学させて貰った。
道路面から更に下になる。
そこは地下高速道路の換気パイプとなる部分。
中央、つまり道路面の真下に電気などのケーブルを挟んで路肩の一方が地上から新鮮な空気をトンネル内に送り込み他方がトンネル内の濁気を換気所経由で地上に排出する。
うっすらと写っているのは取材に入っていた日テレのレポーターの女の子。
綺麗なだけのレポーターさんかと思っていたら、歴とした女子アナさんだった。
(失礼しました(笑))
中央線の下を横切る部分はJRの管轄になっているので今回の見学からは外れる。
縄張りというのも有るだろうけど、線路の下にはそれなりに強度も必要だろうから、餅は餅屋で、JRに任されているそうだ。
それでも境目まで行ってJR工区を垣間見ることはできた。
まだまだ工事中だったので見学中も溶接など人々が忙しく働いていた。
吸排気タワー工事区も大勢の人が働いている最中。
工事中の真っ最中の区間は危険なので見学はできないということで、やはり垣間見るだけ。
この写真の大きな円窓は換気用のファンを設置する場所。
壁面は石綿のような化学繊維で作った防音壁材が貼り付けられている。
まぁ理屈は色々あるのだけれど、何よりも普段見れない場所。美しかった。
盛り沢山に見学させて頂いて、アレコレ説明して貰えて、質問にも答えて貰って、なかなか充実した時間でした。
地上に上がる階段を抜けて出た瞬間はまるで浦島太郎のような気分。時間を忘れていた。まさしく子供に戻って「社会科見学」していたのですな。
労を執って下さった皆様、有り難う御座いました。
打ちっ放しのコンクリート壁は流行の空間デザイナーや建築家などが付いたオシャレなつもりのレストランや居酒屋でずいぶんと持て囃され、未だに多いけれど、それは情報過多の時代で無情報な空間で時間を忘れさせる「癒し」の演出、日常から切り離すための心理作戦である。
ところがあまりにも巨大な構造物となると日常から「切り離す」だけで済まない「隔絶」した感覚は「癒し」の範疇を越える。
完成時にはそれなりに案内板が付けられたりして体温を感じるだろうけど、地下の工事現場という空間は、ただひたすらに無機質で冷たくコンクリートの無機質な感じに圧倒される。
それもまた浦島太郎感覚の原因だったと思う。
でも、その分だけ、案内してくれた工事現場のオッチャン、アンチャン達は温かかった。
最後は既に地上の整備に取りかかって、ほぼ仕上がっている先行整備区間を案内して貰った。
最終的には全区間がこの広々した片側2車線半の車道に、自転車道と歩道が並び、広めの中央分離帯は緑地化される予定だ。
東京の道路混雑、渋滞を大きく解消しようという大作戦。
それを少し垣間見させて貰った訳だが、かなり面白かった。
ここ最近は酒蔵やビール工場、ウィスキー工場、ワイン工場とアルコール系の見学はすることがあっても、こういう見学は久々。
子供に戻れて楽しかったです。
Mixiの「社会科見学に行こう!」コミュニティの企画。
インターネットは依存するモノじゃなくて活用しなきゃね。
元々が好奇心の固まりだから、こういうの大好きである。
JR東中野駅に集合して山手通りに向かった。
この辺りの山手通りは拡幅され中央分離帯に工事エリアが設けられている。
東京の環状高速を1本、山手通りの地下に設けて渋滞を緩和しようという計画。
まだ数年はかかるという大工事である。
その広報活動「東京トンネリックス」、住民・道路利用者の理解を得るための活動。
こういう見学を受け入れるのも、その一環だろうか。
今回の見学は、東中野換気所→東中野シールド→先行整備区間とのコース。
東中野換気所工区から地下に降りた。
狭い九十九折りの工事用階段を辿って地面の下に潜りいかにも工事現場って感じの殺風景なコンクリート階段を結構下まで降りた、と感じたのだけれど実際は30メートル程。
コンクリートの質感に圧倒された錯覚だったようだ。
そこを抜けると地下に拡がる大空洞に出た。
高速道路が完成すると車道になる部分である。
アスファルトを乗せられていないコンクリートの路面は冷厳で、何となく人間を拒絶してる感じがする。
換気エリアなど地上と繋がる複雑な区間は地上との連絡通路や機械と共存するために地下トンネルが四角い。
四角エリアでない区間はシールド工法。道路壁面が丸い部分。
コンクリート円筒の構築物となり、その中に道路や換気パイプが走る。
地下を掘り進むことで地上への影響を最小限にする先進工法で、この工事の目玉らしい。
シールドは弧を描いた長方形のコンクリートブロックで1枚が6トン。
その縦の継ぎ目に小さい絆創膏みたいに見えるのはジョイントだ。
横の継ぎ目はボルトみたいなジョイントで表からは見えない。
壁面をいちいち鉄筋コンクリートで固めるのでは工期が長くなるから、それを短期化、合理化するために、こうして細分化されたジョイントを掘削壁面に貼り付けていく工法が編み出されたのだろう。
地下高速はこの四角エリアと円筒エリアが交互になっている。
四角いエリアから分解した掘削機械を地下に下ろす。そこで円筒形のマシンを組み上げシールド工区を掘り進む。
マシンの先端はSFに出てくる円錐ドリルではなく、平面に刃が付いている感じ。ちょうど回転式の電気髭剃り機の刃みたいなものだ。
掘削した岩盤・土砂を泥水に乗せて後方に排出する巨大な機械だ。
掘削費用は、どっかで1mで1000万円とか聞いたなぁ。
通常はコンクリートのツギハギのシールド部分でも後からアレコレ工作しなければいけない部分は、予め組み上げられた鉄製シールドを使う。
コンクリートの固まりでは後からアレコレ工作するのが難しいからだ。
この写真は非常用に上り線と下り線の間にゲートを作っているらしい。
その更に下の空間も見学させて貰った。
道路面から更に下になる。
そこは地下高速道路の換気パイプとなる部分。
中央、つまり道路面の真下に電気などのケーブルを挟んで路肩の一方が地上から新鮮な空気をトンネル内に送り込み他方がトンネル内の濁気を換気所経由で地上に排出する。
うっすらと写っているのは取材に入っていた日テレのレポーターの女の子。
綺麗なだけのレポーターさんかと思っていたら、歴とした女子アナさんだった。
(失礼しました(笑))
山本麻衣子
生年月日: 1978年5月20日(牡牛座)
出身地: 神奈川県横浜市
最終学歴: 調布高校→東京都立医療技術短大→東京大学医学部 健康科学・看護学科(編入学)
専攻: 健康科学・看護学
身長: 162cm
血液型: B型
入社年月: 2002年4月
資格・各種免許 看護師、保健師免許
http://www.ntv.co.jp/announcer/new/index.html
中央線の下を横切る部分はJRの管轄になっているので今回の見学からは外れる。
縄張りというのも有るだろうけど、線路の下にはそれなりに強度も必要だろうから、餅は餅屋で、JRに任されているそうだ。
それでも境目まで行ってJR工区を垣間見ることはできた。
まだまだ工事中だったので見学中も溶接など人々が忙しく働いていた。
吸排気タワー工事区も大勢の人が働いている最中。
工事中の真っ最中の区間は危険なので見学はできないということで、やはり垣間見るだけ。
この写真の大きな円窓は換気用のファンを設置する場所。
壁面は石綿のような化学繊維で作った防音壁材が貼り付けられている。
まぁ理屈は色々あるのだけれど、何よりも普段見れない場所。美しかった。
盛り沢山に見学させて頂いて、アレコレ説明して貰えて、質問にも答えて貰って、なかなか充実した時間でした。
地上に上がる階段を抜けて出た瞬間はまるで浦島太郎のような気分。時間を忘れていた。まさしく子供に戻って「社会科見学」していたのですな。
労を執って下さった皆様、有り難う御座いました。
打ちっ放しのコンクリート壁は流行の空間デザイナーや建築家などが付いたオシャレなつもりのレストランや居酒屋でずいぶんと持て囃され、未だに多いけれど、それは情報過多の時代で無情報な空間で時間を忘れさせる「癒し」の演出、日常から切り離すための心理作戦である。
ところがあまりにも巨大な構造物となると日常から「切り離す」だけで済まない「隔絶」した感覚は「癒し」の範疇を越える。
完成時にはそれなりに案内板が付けられたりして体温を感じるだろうけど、地下の工事現場という空間は、ただひたすらに無機質で冷たくコンクリートの無機質な感じに圧倒される。
それもまた浦島太郎感覚の原因だったと思う。
でも、その分だけ、案内してくれた工事現場のオッチャン、アンチャン達は温かかった。
最後は既に地上の整備に取りかかって、ほぼ仕上がっている先行整備区間を案内して貰った。
最終的には全区間がこの広々した片側2車線半の車道に、自転車道と歩道が並び、広めの中央分離帯は緑地化される予定だ。
東京の道路混雑、渋滞を大きく解消しようという大作戦。
それを少し垣間見させて貰った訳だが、かなり面白かった。
ここ最近は酒蔵やビール工場、ウィスキー工場、ワイン工場とアルコール系の見学はすることがあっても、こういう見学は久々。
子供に戻れて楽しかったです。