秩父夜祭り

2006年12月03日

【観】極寒の秩父夜祭り 4

秩父というのは江戸時代には江戸から近い「浄土」の役割だったそうな。
なかなか歴史の深い土地です。

300有余年の歴史を誇る秩父神社の例大祭。
京都祇園祭の山鉾、
飛騨高山祭の屋台とともに
日本三大曳山祭と言われる秩父夜祭り

秩父神社が祀る女神様、妙見菩薩は北斗七星の神様で養蚕の守護神らしい。
これに対して武甲山は男神で、
この両者の一年一度の逢瀬がこの祭りの日という訳です。

秩父夜祭りは夜の7時に先頭の笠鉾が秩父神社を出発する。
笠鉾が2台、屋台が4台。
ゴールは御旅所と呼ばれる秩父公園。
御旅所は、神社より1キロ離れた台地で
武甲山を背にして秩父神社に向かって設けられている。

御旅所の手前にある急坂の団子坂を一気に駆け上がる場面がクライマックス。

今回は秩父公園(御旅所の有る広場)の中で
団子坂の正面の一区画を全部クラブツーリズムが独占してる感じ。
何でも
クラブツーリズムだけで
ツアーが160、
バスにして240台もの客を運んできてるらしい。
そのせいもあるのだろう。

甲府から秩父に入ったのが3時前。

桟敷に入れるのは5時半で
並んでいいのは4時だというので
笠鉾の出発地である秩父神社を覗いた。

といってもほんの少しだけ。
だって街中凄い人混みで
移動に時間がとっても掛かる。
神社の中も人だらけだから。
61203秩父神社01

踊りや歌舞伎を乗せる屋台4台は各町内から出るようだが、
神様を乗せる笠鉾2基は境内にあった。

行列で先頭になる中近笠鉾
61203秩父神社02

黒漆塗りで高さ5.45m、重さは15トンだそう。

それに続くは
白木造りの下郷笠鉾
61203秩父神社03

高さ7m、重さは20トン。
4基の屋台は
いずれも高さは6mちょっと有るが
重さは15トンに満たないから
下郷笠鉾は6基中最大のものとなる。
館部分が2階建てなのも唯一だ。

お茶や酒肴を仕入れて御旅所前に戻る。
4時から並び、
あまりの混雑で少し早くなったものの
桟敷に入れてくれたのは5時。

いやぁ・・・
日が落ちた途端に冷えること冷えること。
夜中には氷点下になるらしい。

早くから並んだ甲斐有って
団子坂をワリと正面に見る場所に陣取れた。
でも大人数を無理矢理桟敷に詰め込むので
まぁ急坂の観覧席で
まるでドリフのコントです(笑)。

ともかく既に御旅所は夕暮れ時。
秩父公園01
秩父公園02

上の写真の左端辺りに亀石という磐が置かれていて祭壇はそこにある。
下の写真の右端に見えている観覧席はどうやら地元の人で占められている感じだ。
正面が団子坂である。
坂道を降りたところに秩父鉄道の踏切がある。
(背の高い笠鉾・屋台を通すためにその時間は架線を一時切断するらしい)

ほとんど暗闇の中で御弁当を食べる。
61203弁当01
61203弁当02
61203弁当03

ヘッドランプを点けてたとはいえ
ほとんど闇鍋(笑)
冷え切ってたし味を云々しにくいけど
どうやら秩父の名産品揃いだったようだ。

5時に入ったものの、
行列の先頭が到着するのは8時頃。
それまで何するのかと思ったら
こちらも重要無形文化財の秩父囃子の競演があってそれなりに楽しめた。
秩父囃子01
秩父囃子02
秩父囃子03

坂道に掛かると大太鼓と笛が入るが
それ以外は小太鼓のみのリズム
とても小刻みで
とくにカーブでは「玉入れ」という独特の風情が入る。

鼓童をはじめとする和太鼓演芸集団でも見せ場になる有名なお囃子です。

それでも屋台によって曲調が色々あって面白かった。

アナウンスで8時近くになると言われていた行列の先頭が30分早く到着。

最初は神主さんとかお供えとかの御神幸行列。
そして神馬。
御神幸行列01
御神幸行列02
御神幸行列03


それから程なく先頭の笠鉾が見えてきた。
先頭は中近笠鉾だ。
中近笠鉾01(登場)
中近笠鉾02
中近笠鉾03
中近笠鉾04

もっと勢いよく坂道を駆け上がって来るイメージがあったのだけど、
離れた場所から見てるとジワジワと上がってくる感じ。
それでも真っ暗闇の奥から
煌々と提灯を掲げ
スポットライトを浴びて登場する笠鉾は神々しくていいもんです。

続いて最大の曳山、下郷笠鉾。
下郷笠鉾01
下郷笠鉾02
下郷笠鉾03
下郷笠鉾04
下郷笠鉾05
下郷笠鉾06

秩父の曳山の特徴は方向転換の仕組みにも有る。
京都の祇園さんは竹を敷いてその上を滑らせて回す。
ここのはジャッキアップして回す。
江戸時代からやってるんだから凄いね。
まぁ歌舞伎のセリやドンデンなんかと同じセンスで
江戸時代の技術も舐めたモンじゃないってことですな。

そして踊りや歌舞伎を乗せた屋台が4台入ってくる。

最初に入ってきたのが宮地屋台。
笠鉾と違ってとても賑やかだ。
威勢も良くていかにも「祭り」って気分です。
宮地屋台01
宮地屋台02
宮地屋台03
宮地屋台04
宮地屋台05
宮地屋台06
宮地屋台07

この秩父公園に6台並ぶまで待つ予定だったんだけど
ちょうど席の前に宮地屋台が停車してしまったので団子坂が見えなくなった。。。

で、すっかり寒かったし(笑)
諦めて桟敷から出て来ました。

実は7時半ぐらいから同時進行で大花火大会もやってたんですが
桟敷席からは背中側だし、市役所の建物に隠れて全く見えなかった。
ので、チョット見たかったのも有るの。

桟敷席の出入りが難しくて寒いのに酒飲まなかったし(笑)。

・日本芸術花火大会
 スターマイン29発、早打20発
・煙火主催町競技花火大会
 スターマイン5台
・虹のスターマイン大会
 紫緑赤青金の5台のスターマイン

って有って最後の虹のスターマインの後半から見れた。
まぁ派手な奴が見れたからいいや(笑)。
花火

フィナーレの「黄金の滝」も見れたし。

寒い中で6時間ほど晒されてたので
帰り道には和銅鉱泉に立ち寄り湯。
和同開珎温泉

これは有り難かったね。手足伸ばせたし。

この和銅鉱泉も武田信玄に縁が有ったりするんだね。

今回は全景を眺めた感じだったなぁ、秩父夜祭り。
今度は団子坂の直近の室内桟敷を頑張って取ろうかな。
競争率凄いし、オニギリ3つ付いて1万円だそうだけど。

(ちなみに普通の桟敷は何も付かずに5000円相場ね)

ただまぁ毛布など防寒をキッチリしてたので
結構独特の風情を楽しめました。
---
秩父夜祭


ruminn_master at 2006年12月03日 23:00 【観】極寒の秩父夜祭りコメント(0)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加

【旅】信玄侵攻路から秩父夜祭りへ 3

今日は秩父夜祭り見物。
61203山鉾230

数年前にも行ったんだけど
桟敷席のいいところは全て先約済みだったので
中途半端じゃ面白くないと
ロクに祭りを見もせず
飲み屋で飲んだくれてた(笑)。

クラブツーリズム(元・近畿日本ツーリスト)が
桟敷の「いいところ」を押さえたとかで
弾丸バスツアーに参加。

朝の8時に上野集合で明朝の5時に新宿に帰ってくる。

朝から行って場所取りするのかと思ってたら
桟敷に入れるのは夜の5時半、
入り口に並ぶのも4時以降じゃなきゃダメ、
ってことらしく観光付き。

まぁそりゃそうだわね(笑)。

特段の解説は無かったけど
今回の旅行は一度甲州に入って
そこから秩父往還の一つ
戦国時代に武田信玄が
秩父に攻め込むために整備したと言われる道
現在の140号線沿いに秩父に入る、
信玄侵攻路を通って
信玄が焼き討ちした秩父神社の祭礼に向かうという何とも皮肉なコースです。

トイレ休憩代わりに立ち寄ったモンデ酒造で軽くワインの試飲をしたのが食前酒。
モンデ酒造

でもちょっと甘いね、ここのワイン。
製菓用のリキュールなんかを作ってるメーカーだし指向がその方向なのかも。

昼食は信玄の菩提寺前の信玄館ほうとう
ワインビーフのしゃぶしゃぶと十穀ほうとうのセット。
信玄館ほうとうセット01

しゃぶしゃぶの肉は結構柔らかくて美味い方だった。

そういえば半月ほど前にほうとう食ったばかり。
ほうとうとしてはアッチの方が美味かったなぁ。
まぁ観光バス向きの大量生産メニューだからしょうがないか。
でも十穀ほうとうってのは珍しくって面白かった。
信玄館ほうとうセット02
信玄館ほうとうセット03


ただまぁ単純に麺類として見た場合、
ほうとうってあんまり美味しいって思えてないなぁ、今のところ。

そのうちいいのに出会うかな。

ruminn_master at 2006年12月03日 08:00 【旅】信玄侵攻路から秩父夜祭りへコメント(0)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加
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