2005年08月22日

【旅】ちょっとだけ愛知万博 4

中部地方に行くとなって「せっかくだから」と愛知万博に行くことにした。
(もともと末広まきこ騒動でかなりイベントイメージが悪かったので考えていなかったのだ)

でも行く気になったのが1週間ほど前。あまりにも何も知らない。
しかも帰りの新幹線は決まってる。
会場に居れる時間は最大8時間。
前日の酒が残ってる可能性が高く、現実は多分6時間。

「出来るだけのこと」は何だろうと考える。

0.まずは
公式HPを探索。
「観覧予約システム」を確認。
人気パビリオンの事前予約は1ヶ月前の朝10時の勝負。
やはり数日前じゃ×ばかり。
何か無いか?
ヤフオク?予約付きチケットを売っているけれど受け渡ししている時間も無い。
さらにダイブ。
D.D.のたわごと:愛知万博・事前予約必勝法?!
ここでキャンセル拾いという方針を見つける。
D.D.のたわごと:愛知万博・事前予約必勝法!-3 重要事項おさらいとキャンセル拾い
かなり厳しいけど可能な選択。
情報収集に色んなHP、ブログのお世話になった。

結局、3日前の朝の11時20分に長久手愛知館の「地球タイヘン大講演会」午後イチが拾えた。
まぁテーマには合致してるし何もないよりマシかと。
2日前にグローバルハウスのブルーが出たが2時間ルールでダメだった。
前日は旅先なのでそれで予約は全部となった
(実は携帯でチャレンジしたけど当然ムダだった)。

企業パビリオンはネット上の賛否両論を読み込んでるウチに興味が無くなった(想像が付いた)ので予定から除外。
外国パビリオンのめぼしいのと「愛・地球博」のテーマに沿ってる感じのをいくつかと考えていた。
基本方針は「30分以上は並ばない」。

1.案の定、軽い二日酔いの当日。
名古屋からのエキスポシャトル、リニモで会場入りしたのが11時過ぎ。
当日予約機も既に打ち止めの状態。
北ゲートから企業パビリオン(ゾーンA)の長蛇の列を横目に右からグローバルループ。
そして時計回りに歩いて景色を眺めてブラブラ、そしてマンモスの方へ降りる。
最低限冷凍マンモスこれは見て帰ろうと思っていたので状況判断をするためだった。

そしたらナイスタイミングで整理券配布開始。しかもほとんど列に並んでない。
3時半の「グローバルハウスのオレンジ」をGetできた。
「ブルー」よりも「オレンジ」を見たかった(月の石とかね)ので極めてラッキー。

これで来た目的の半分はほぼ安心となったのでノンビリ観光気分である。

昼どきになって小腹も空いてきた。

同行者に
「アジア料理・アフリカ料理・ヨーロッパ料理何が食いたい?」
と訪ねたらヨーロッパを選んだのでアジアゾーン(コモン6)をパスしてループに戻り
反時計回りに歩いて西ゲート方向へ。
愛知館の集合場所を確認するため日本ゾーンを横切る。
長久手日本館には長蛇の列(たしか2時間待ちだった)。

2.西ゲートエリアを越えてヨーロッパエリア(コモン3)に向かう。

踊るサテュロス
 ここに実はもう一つの目当てが有った。
イタリア館の「踊るサテュロス像」である。本物に勝るものは無い。
ハイビジョンの美しい映像とてバーチャルに過ぎない。
本物・実物との空気の交流は貴重だと思う。

実際のところ海底からのサルベージ品ゆえにアチコチ欠けているので
大雑把な美しさには欠けると思えた。
「踊る」躍動感は部分部分のディティールに有る。神は細部に宿る。
照明が工夫されていて影絵が踊る展示だったけど至近距離で眼福だったと思う。


パビリオンの中の他の展示も歴史と芸術の国ってイメージを裏切らず良いセンス。
内部にはイタリアン・レストランも有るが
ここ数年アルポルトに通うようになって
そこで結構ワガママ言って食わせて貰ってるので興味が持てなかった。
むしろ内部に併設された本場のカフェ、歴史的カフェの方に興味が惹かれた。
そこでエスプレッソやらラテやらで軽食類を腹に入れる。

そもそも食事には他に目当てがあった。会場の突き当たり、
コモン3からさらに進んだコモン4にあるチェコ館の生ビールレストランである。
ここに日本中で万博会場でしか飲めない生ビールが有ると聞いていたからだ。
そしてチェコ料理は取り立てて食った記憶がない。
(実際、東京にいると世界中の料理が食えそうな感じであるからかえって貴重に思えた)

しかし

1時半に長久手愛知館に戻ることを考えると
先に進む時間が中途半端だし、マズイものは食いたくない。
ゲート付近の土産物売り場界隈には
学食並の「なんでもレストラン」みたいなのが見えたがゴメンである。

そこで長蛇に絡まれたドイツ・フランス館を避けて他のコモン3を見て回った。
アフリカゾーン(コモン5)は来月に東京上野のエジプト展を見る予定だったのでパス。
コモン3は南欧あたりが中心のようで文化も様々。大道芸も出ていた。
これでこそ「万国」博覧会って気がした。
ボスニア・ヘルツェゴビナ館。
壁に大きなポスターが貼ってあるだけで高校の文化祭みたいだった。
でもあの内戦の国がここまで出展するようにまで回復してるだけ立派に思えた。
民族の「意地」ってそういうことなんじゃないかな。

いろんな事を考える機会になる。貴重な時間。

3.予約時間も近くなったので少し戻る感じで日本ゾーンに降りる。
「中部千年共生村」で時間を潰し「長久手愛知県館」へ。
ここで初めて長蛇の列を横目に「予約してある快感」を知る。

ライブパフォーマンス「地球タイヘン大講演会」はまぁそこそこ。
子供にも判る仕込まれた笑いは観客の方で童心を呼び覚まさないと楽しめない。
5300年ぶりにヨーロッパの氷河の中から姿を現したという「アイスマン」は
姿がどうのではなく事実と科学の問題だ。元来が理屈っぽいハナシ。
だとすると地球温暖化を訴えるメッセージ性はさほど強烈ではなかったように思う。
むしろさっき大道芸人を見ていたせいで
布をロープ代わりにした吊輪競技のようなパフォーマーに見とれてしまった。

僕が高校時代に考えていたことだけど
結局「人間も動物である」「動物を裏切らない生き方を」なんてことじゃないかと
今さらながらに思えた。最近の流行で言えば「身体性の回復」かな?

4.ショーを見終わってチェコ館の方(コモン4)へ進む。

 ロシア館にマンモスの全身骨格標本が有るというハナシだったから
「あわよくば」と思ったけどやっぱり2時間待ち近かった。
でもって素直にチェコ館。といってもレストランはパビリオンと行列が別。
レストラン「チェスカーホスポダ」の方に並ぶ。30分近く待たされた。

だけど
評判の「ビール醸造家好みのビーフシチュー」(1800円)と「農家のお皿」(2500円)、
そして地ビール(というか今はクラフト・ビールって言う方がマニアックか)の生。
それなりに美味かった。
「農家のお皿」は、鴨ロースト、ローストビーフ、豚肉のスモーク、
それに3種類の蒸しパン、ちょっと変わったザワークラウトが2色。
店名はチェコの居酒屋って意味らしいからたしかに食事と言うよりビールの肴だけど
パン食地域の素朴な食事はこんな感じだろうね、本来。

料理の香辛料の感じに何か覚えがあるな、と思ったら
新宿にあるトルコ料理の『ボスボラス・ハサン』だ。
少しなるほど少し不思議な感じだった。

生ビール。
チェコ館の「クルショヴィツェ Krusovice 樽生」(黒、白とも900円)。
1581年創業のプラハ近くのビール。この醸造所の樽生が2種類、黒ビールCerne Pivoと通常のピルスナータイプの2種類。
同行者2人、共にピルスナーを1杯ずつ飲んで、黒ビールは1杯だけ貰って味見した。
うん。並んだだけの値打ちはあったような気がした。

整理券の時間が近づいた。ロシア館その他コモン4を諦める。
(春に上々颱風のライブで来たみんなはライブ会場周辺のこの辺りだけ見てきたようだけど)

もともとの計算通り、キッコロ・ゴンドラで一気に会場上空を横切りスタート地点に戻る。
いかにも森の中を切り開いたって景色だ。

5.ゴンドラは企業ゾーンBに到着。
 相変わらずの行列を横目にグローバルハウスへ。
 グローバルハウス・オレンジはハイビジョンで日本の自然の美しさを見せる前座ショー、
マンモスの化石から月の石やメーヴェまで地球と人類の歴史を見せる博物館エリア、
そしてその後の冷凍マンモスというコースだ。子供の頃から博物館、科学館好きである。
画像で見せられるより不完全でも実物の方がいい。現実に動くものがいい。
かなり万国「博覧会」に来たって気がした。

冷凍マンモスは、一般的には「よく原型のままで残ってたねぇ」という感心のされ方みたい。
でもよく考えると逆だよね。
残ってたことではなくて永久凍土が溶けて出てきたことがテーマの博覧会のハズだ。

あちこちで何か時々不思議な気分にさせられる博覧会だ。

6.もうひとつ狙ってたのが残ってた。ワニのサンドイッチである。
アンデス共同館で人気だという。
残り時間をアメリカエリア(コモン2)に充てることにした。

ワニのサンドイッチは「想定の範囲内」の味、
よく言われる鶏の笹身ではあったけど歯ごたえはもう少しシッカリしてたね。
「美味い」ところまではいかないけど。
展示も結構気持ちよかった。

そうこうしている内に帰りの時間となった。
結局もうひとつのアジアエリア(コモン1)も見ることは出来なかったから
アジア・アフリカ諸国をひとつも見れなかった。少しだけ心残りだった。

近くでやっていたならば通しパス買って一日そんな辺りでノンビリしていたかったです。

沖縄海洋博は中学1年の夏休みだったけど、
独り旅で20日間沖縄にいて
(当時まだ酒を好きで飲んだりはしなかったから(笑))
慰霊碑や染め物工房を見学した以外は
毎日のように会場に通って全部のパビリオンを2回見たんだよね。
あんなにゆっくり流れる時間はもう取り返せないんだよね。

気忙しい大人になって
6時間しか無い身でできることとしては、
かなり上手くいったと自己満足して帰ってきました。


愛・地球博公式ガイドブック―2005年日本国際博覧会


ruminn_master at 2005年08月22日 17:30 【旅】ちょっとだけ愛知万博コメント(0)トラックバック(1)  このエントリーをはてなブックマークに追加


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