2008年01月29日

【芸】第26回 東西落語研鑽会 5

座席が最前列の真正面だったってのも少しはあるだろうけど、今日は揃って聞き応え・見応えが有りました。

林家染丸さん(若い頃の染二さんの記憶が懐かしい)の「浮かれの屑より」は噂には聞いてたけどお見事。

自分は母が日舞、祖母が長唄・小唄・常磐津の名取り、子供時分のオモチャが大正琴って(道楽者が保証されたような(笑))育ちなので、「ハメモノ」入りの噺って大好きです。


およそ2ヶ月に1回の東西落語研鑽会

(「研鑽会」ページにリンクはしたものの去年9月の第24回を最後に更新が無い。まぁ小朝さんの「あの件」が去年の11月13日、第25回は11月26日だものね。裏方をしてたのは奥方様だって言うし、当面というか今後はどうなることやらかな?とりあえず小朝さんの新しいHPは動き出してるけど今のトコロあまり内容は無い感じ〜デザインは凝ってるけど(笑)〜で、東西落語に関する告知も見あたらないです。)

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第26回東西落語研鑽会

会 場 有楽町よみうりホール
 (ビックカメラ 7F)
日 時 2008年1月29日(火)
 午後6時00分開場 6時30分開演
木戸銭  3,800円(全席指定)
 (当日 4,000円)
主 催 六 人 の 会
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[第二十六回番組]------------
柳家 三三 「権助提灯
桂 春団治 「鋳掛屋
柳家小三治 「あくび指南
--仲入り--
春風亭昇太 「茶の湯
林家 染丸 「天下一 浮かれの屑より
 (三味線 山澤由江、鳴物 林家染左・林家染雀)
    お囃子 太田その社中
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[参考]
上方落語メモ【世紀末亭】
落語のあらすじ 千字寄席
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落語検索エンジン「ご隠居」
東西落語特選
招笑亭
落語の舞台を歩く


最初の柳家 三三(さんざ)さんってのは中トリの小三治さんのお弟子さんだとか。で、文化庁芸術祭新人賞受賞ホヤホヤだそうで。たしかに達者ですな。声が良いので聞きやすいし。(今回キャラの使い分けがサゲで見失われた感じだったけど。。。)

次の春団治師匠は淡々と上方落語を古いままに「語る」感じ。何度もこの東西落語に出られてますが毎度マクラすら無いんだけど、語り口調で自然に引き込まれる渋い芸です。今回の「鋳掛屋」はあまり他で聞かないネタだし山場もサゲも無いような噺で、まぁ深いダシの利いた素うどん(笑)みたいな感じでしょうか。

中トリの柳屋小三治さんは淡々と、を通り越して陰々滅々(笑)、と始まったと思ったら噺の中の世界の抑揚は明確で独特の世界ですな、毎度。馬場のファミレスで夜中にお見かけしたりしますが(笑)。それでもこの「あくび指南」は気合いの入った(笑)方だった気がします。
 そうそう、小三治さん、春団治師匠の出た映画「そうかもしれない」(小三治さんも通行人Aだったそうな)をしきりに勧めてましたね。見てみよ。


仲入り明けは六人の会から春風亭昇太さん、大きなネタじゃないけど久々の古典。この人はストーリーがどうのっていうより細かい振幅でずっと笑わせてくれる感じで「笑いに来た」って満足感を貰えます。座布団の上で暴れまくる感じは枝雀さんを思わせてくれますな。

トリは上方落語協会副会長で朝ドラ「ちりとてちん」の落語監修&月に1度は出演(笑)の林家染丸さん。自分には子供の頃(大阪に居た)にテレビで見た三味線弾きの「染二師匠」ってイメージが強い。そういうのもあって踊りや三味線が達者なのは知っていたけど、この噺となると「余人の追随を許さず」って感じじゃなかろうか。
 座敷のチャリ舞「吉兆まわし」、立方(男性)の舞踊「吉野山」(『義経千本桜』より)、女方の舞踊『京鹿子娘道成寺』を一人で踊り分ける(参考:田辺寄席世話人会HP)
 まぁ他の演者にはそれぞれの演出の工夫もあるのでしょうが(現に江戸落語に改題された「紙屑屋」では上方落語のようなハメモノは無かったりする訳だし)、染丸さんのように謡や舞で「見せる」チカラってのは一朝一夕に身に付くモノではないし、高座での噺の中での踊りとして中腰で通すために足腰が強くないとできない、という点で上の世代の大師匠達には難しくなる訳だから、これは結構な演目でした。
 小三治師匠のお弟子さんらしい下座さんが東西落語研鑽会ではいつも控えてらっしゃるんですが、さすがにこの演目は上方から囃子方さんをわざわざ連れてきてました。


今日は「当たり」ばかりのいい席だったです。

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平成紅梅亭 特選落語会 上方落語の神髄 大御所の会
紫綬褒賞授賞記念 三代目桂春団治 其の一
紫綬褒賞授賞記念 三代目桂春団治 其の二
紫綬褒賞授賞記念 三代目桂春団治 其の三
紫綬褒賞授賞記念 三代目桂春団治 其の四
紫綬褒賞授賞記念 三代目桂春団治 其の五
極付十番 三代目 桂春團治 DVD-BOX
そうかもしれない
そうかもしれない―耕治人命終三部作


ruminn_master at 2008年01月29日 21:16 【芸】第26回 東西落語研鑽会コメント(6)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加


とりわけ落語 | 芸能・音楽のハナシ

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コメント一覧

1. Posted by りすくん   2008年01月30日 22:38
5 聞きに行けたのか。いいよなぁ、、、出演者を見たら、
絶対に逃せない会だったのだけど。
大忙しの日々の平日にこのメンツだし、落語マニアの
妻は大阪出張中だし。
みんな有名だけど、特に三三師匠は上手いからねぇ。

僕らは3月に近くやる歌丸・楽太郎二人会を楽しみに
しています。

そういや、明石にいた頃に神戸で聞いた東西名人選
でも、小三治師匠と春団治師匠が競演してたっけ。
2. Posted by るみん   2008年01月30日 22:51
三三さんの席は初めてだったんだけど緩急がいいよね。

小三治師匠の一門って淡々とやる人が多いような気がするんだけど、三三さんはワリと威勢のイイ感じ。

小三治師匠は上方落語との交流の多い人だよね。枝雀の追善興行(東京の歌舞伎座)でも高座に上がってたし。

歌丸・楽太郎って笑点コンビですな。

東西落語以外だと談志一門会ぐらいかな、行くのは。
3. Posted by きしもと   2008年02月02日 06:07
染二は三味線と踊りはタシカやが、ナヨナヨした仕草が生に合わなんだが、そないに良うなってるか。
春団治は合いも変わらず「イカ〜ケヤくん」か。
小三治とこはカミサンもしっかりしてるから、ええ弟子が育ってるな。
昇太は落語を語るのやなしに、見せる落語やな。ほんまに枝雀を彷彿させる。おもろい。
4. Posted by るみん   2008年02月02日 07:13
染丸(元・染二)さんもオッサンになってるからねぇ(笑)。「らくだ」は無理でも「たちきれ」ならって感じちゃうかね。文枝さん亡き今、女形の上手いのも貴重やで。
5. Posted by らもん   2008年02月03日 00:15
3 東西落語研鑚会。あったんですか。。。
行きたいと思いつつ、情報入手方法がなくて。。。

次回こそはいきたいです。。。
6. Posted by るみん   2008年02月03日 00:35
次回は3/10(月)で、
出演は
-------------------------
桂あやめ
春風亭小朝
月亭可朝
林家たい平
桂三枝
------------------------
です。ちょっと軽いかな?

「ぴあ」に掛かるのは2/16(土)ですね。
(たぶん午前中で売り切れます)

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