2008年03月10日

【芸】第27回 東西落語研鑽会 4

今回も座席が最前列の真正面。この席だと周囲の雑音とか雑景が気にならなくて噺に集中出来るので面白い。寒空のぴあで早朝に2時間も並んだだけのことはあります。

大ネタこそ無かったけど、どれもハズレ無しで面白かったね。

およそ2ヶ月に1回の東西落語研鑽会

(とうとう今までリンク張ってた「研鑽会」ページが無くなったよ。過去の演目データとかモッタイナイ気もするなぁ。観客だけの思いなんだろうけど。。。自分も全部は記事として掲げてないけど、ほぼ皆勤なんだし、そのうち記録だけはしときましょう)

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第27回東西落語研鑽会

会 場 有楽町よみうりホール
 (ビックカメラ 7F)
日 時 2008年3月10日(月)
 午後6時00分開場 6時30分開演
木戸銭  3,800円(全席指定)
 (当日 4,000円)
主 催 六 人 の 会
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[第二十七回番組]------------
桂 あやめ 「ちりとてちん
春風亭小朝 「代書屋
月亭 可朝 「次の御用日
<仲入り>
林家たい平 「粗忽長屋
桂 三 枝 「赤とんぼ」

    お囃子 太田その社中
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[参考]
上方落語メモ【世紀末亭】
落語のあらすじ 千字寄席
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落語検索エンジン「ご隠居」
東西落語特選
招笑亭
落語の舞台を歩く

そうそう、毎回貰えるパンフレット、厚手の折紙の1枚物ですが、批評家さんなんかの文章や当日の番組表、次回予告が掲載されてます。
 ところが今回は出演者リストではあったけど演目は非掲載。次回予告も曖昧。なんとなく簡素なパンフになっちゃってます。う〜んこんなところにも離婚騒動が影響してるのでしょうか。

さて

最初のあやめさんの「ちりとてちん」、江戸落語で言うと「酢豆腐」だが、千字寄席によれば由緒は江戸落語とのこと。上方落語に移ると上方落語らしくハメモノを活かした「ちりとてちん」に。
 実はつい先日にNHKの朝ドラとのつながりで深夜に上方落語の5夜連続企画が有って、文枝師匠の「愛宕山」「たちきれ線香」、米朝師匠の「はてなの茶碗」が目玉で全部楽しんだところだったんだけど、その3夜目が「ちりとてちん」、南光(べかこ)さんとこのあやめさんの2席。男版と女版。
 そうあやめさんのは珍しい「芸者バージョン」です。女が男をするのは男が女をするより難しい気がしますが(下手をすると下品になるので)、ワリと腑に落ちた感じで見れました。弾けるところでは何となく枝雀師匠が見えました(笑)。
 サゲはNHKで放送したバージョンからさらに一捻りしてましたね。NHKの方が一般的な負け惜しみバージョンでしたが、今回の高座のはいわば「ブチキレ」バージョンで旦那の口に無理矢理押し込んで感想を言わすという珍しいもの。そこまでのプロセスでキレキャラに描かれてるという訳でもないから少々違和感有るかなぁ。。。

次の小朝さんは、膝隠しと見台を片付けなかったのでアレ?って思ってたら上方落語由来の「代書屋」。米朝さんの師匠のネタらしいけど、自分は春団治さんの枝雀さんので馴染んでるハナシ。江戸落語では談志師匠のが有名ですが、登場人物のバラエティが豊富でかなり違った風情に思います。
 今回のは「一行抹消」とか細かい所作が描写されてるところは上方落語の原型に近いかなと思いました。主人公の名前も「松本」で枝雀さんのと同じだし(留五郎ではないけれど(笑))。
 主催者側な訳ですから時間調整に気を遣って長短自在なネタにしたのかな。次の可朝さんも米朝一門だからそういう気遣いかも知れません。

中トリの可朝さんは、羽織姿だけどカンカン帽、でもギターは無し(笑)、上方落語なのに膝隠しと見台は片付けちゃうし、で、マクラの間中ずっと「漫談で終わるんかな?」って疑ってた(笑)ら古典の「次の御用日」。
 生は勿論テレビも含めて可朝さんの古典落語って自分は初めて聴いたと思いますが、あんましやらないにしては達者だなぁ、と思いました。帰ってからネットで調べたらやっぱりそれなりに実力を評価する声が多いので、なるほどなぁ、でしたね。
 勝手放題のバクチ好きで何とも言えず下品ですが(笑)笑わせるチカラは全身から滲み出るような師匠ですからさすが面白かったです。「次の御用日」の聴かせ処でもある物売りの声とかも味があったし。

仲入り明けはたい平さんの「粗忽長屋」。あんまり馴染みがないんですが、今回唯一の江戸の古典という味わいで良かったですね。サゲも一般的なのよりもう一捻りあってスッキリ落ちたし。

大トリの三枝さんはやっぱりの創作落語、あいかわらずキッチリ笑わせてくれるなぁ、って思います。新作と言うにはずっとやってるネタなんでしょうけど、童謡好きの上司に巻き込まれるサラリーマンの苦難、最後の逆転劇がもっと広がれば「らくだ」みたいな展開ですが、まぁその手前かな?
 古典落語だと観客との予定調和があって「ココで笑う」って待ちかまえてるところに落とす感じですが、耳馴染みのない創作落語というのは聴く方が探る気分ですから独特ですね。三枝さんは「困らせる」「困らせられる」人を描くのが上手いなぁ、って思います。


今回も当たりでした。

ruminn_master at 2008年03月10日 21:15 【芸】第27回 東西落語研鑽会コメント(0)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加


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