2008年03月12日
【美】ルノワール+ルノワール展
「ラヴ・レターズ」を見る前に気になってた美術展を一つ。
ルノワール+ルノワール展
・公式HP(日本テレビ内)
場所は渋谷東急文化村で地下、Bunkamuraザ・ミュージアム。

・Bunkamuraザ・ミュージアム「開催中の展覧会」
・Bunkamuraザ・ミュージアム特集ページ
印象派の画家のルノアール(ピエール=オーギュスト・ルノワール)と、
その息子で映画監督のルノアール(ジャン・ルノワール)、
この両者の作品を関連づけて並べて展示することによって、親子の絆、影響を具体的に感得しようという企画。
実は印象派の絵画自体あんまり好きじゃないんだけど、今回そうした対比や家族の肖像や生活背景が明確になり、普通にルノワールの絵画だけを並べて大量に見てるだけじゃぼやけてよく判らないような差異に気付かされて、結構好きになることが出来ました。
他方の映画の方も「そんなこと気付かなかったよ」って感じ、まるで「判じ絵」を見せられてるかのように親父の絵画と関連づけられていくシーンのアレコレは見たことのある映画でも新鮮でした。

画家ルノワールというと
ボンヤリした「裸婦像」ってイメージが強いけど、
今回の絵画作品の中で気に入ったのは
「小川のそばのニンフ」(1868-1869、油彩・キャンバス、ロンドン・ナショナルギャラリー所蔵)の裸婦の澄んだ眼差しと
裸婦の居ない単純な風景画の数々。
それ以外の作品でも、画家ルノワールに影響を受けた息子の映画の「その部分」が並べて映写されているというのは抜群に面白くて、興味深く全作品をジックリ見てしまいました(普通は結構感性に合わない作品とかって眺めてるだけで通り過ぎるものね)。
それにしても昔の映画の「味わい」って独特なものがありますな。
それこそ印象派じゃないけど、SFXなんて無い時代だからこそ「光と陰」や「色彩と造形」のディティールを巧妙に使ってる。
あらためて見るといいなぁ。
第1章:家族の肖像では
映画「牝犬」の中の日曜画家に父ルノワールを映し、
ジャン・ルノワール DVD-BOX2
映画「ゲームの規則」は父が描いた自分「狩姿のジャン」を映す。
ゲームの規則
映画「ラ・マルセイエーズ」では「ピエール・ルノワールの肖像」で描かれた兄が俳優として登場。
ラ・マルセイエーズ
そして数々の影響とかオマージュとかモチーフとか。
第2章:モデルでは、映画「小間使の日記」が流され、
「スペインのギター弾き」のモデルの衣装の艶やかさに影響を受けた色彩が、映画「黄金の馬車」へ。
黄金の馬車 デラックス版
第3章:自然では、映画「トニ」が流され、
トニ
「風景、プージヴァル」が映画「ピクニック」へ。
ピクニック
「陽光の中の裸婦」「レ・コレットの農家」が映画「草の上の昼食」へ。
「バナナ畑」が映画「河」へ。
河
最後のエリアとなる第4章:娯楽と社会生活では、
「ぶらんこ」が映画「ピクニック」へ。
ピクニック
「アルフレッド・ダラス夫人」が映画「女優ナナ」へ。
ジャン・ルノワールDVD-BOX I
「田舎のダンス」が映画「恋多き女」へ。
ジャン・ルノワールDVD-BOX III
そして出口間際に大きく映し出されていたのは映画「フレンチカンカン」の華やかな色彩と光の渦のような光景。
フレンチ・カンカン
こんなに全作品をしげしげと見た美術展珍しい。
いやぁ、面白かった。
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ルノワールは無邪気に微笑む―芸術的発想のすすめ (朝日新書)
西洋絵画の巨匠 (4) ルノワール
わが父ルノワール 新装版
ルノワール+ルノワール展のすべてを楽しむ公式ガイドブック (ぴあMOOK)
ルノワール (アート・ライブラリー)
親愛なるジャン・ルノワールへ
ジャン・ルノワール 越境する映画
ルノワール―その芸術と青春 (六耀社アートビュウシリーズ)
ルノワール―生命の讃歌 (「知の再発見」双書)
ジャン・ルノワール エッセイ集成
ルノワール+ルノワール展
・公式HP(日本テレビ内)
場所は渋谷東急文化村で地下、Bunkamuraザ・ミュージアム。

・Bunkamuraザ・ミュージアム「開催中の展覧会」
・Bunkamuraザ・ミュージアム特集ページ
印象派の画家のルノアール(ピエール=オーギュスト・ルノワール)と、
その息子で映画監督のルノアール(ジャン・ルノワール)、
この両者の作品を関連づけて並べて展示することによって、親子の絆、影響を具体的に感得しようという企画。
実は印象派の絵画自体あんまり好きじゃないんだけど、今回そうした対比や家族の肖像や生活背景が明確になり、普通にルノワールの絵画だけを並べて大量に見てるだけじゃぼやけてよく判らないような差異に気付かされて、結構好きになることが出来ました。
他方の映画の方も「そんなこと気付かなかったよ」って感じ、まるで「判じ絵」を見せられてるかのように親父の絵画と関連づけられていくシーンのアレコレは見たことのある映画でも新鮮でした。

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ルノワール+ルノワール展
画家の父、映画監督の息子、2人の巨匠が日本初共演
supported by 大和証券
■開催期間: 2008年2月2日(土)- 5月6日(火)開催期間中無休
■開催場所: Bunkamuraサ・ミュージアム
東京都渋谷区道玄坂2-24-1
TEL: 03-3477-9413
■交通のご案内: JR線/渋谷駅(ハチ公口)より徒歩7分
東急東横線、東京メトロ銀座線、京王井の頭線/渋谷駅より徒歩7分
東急田園都市線、東京メトロ半蔵門線/渋谷駅より徒歩5分
専用駐車場はございません。東急本店地下駐車場をご利用ください(有料)。
■開館時間: 10:00〜19:00 (毎週金・土曜日は21:00まで)
*4月26日(土) - 5月6日(火・祝)は、9:00〜21:00
入館は各閉館の30分前まで
■お問い合わせ: ルノワール+ルノワール展 テレフォンサービス(自動音声対応)
TEL: 03-6215-4406
■公式HP: www.ntv.co.jp/renoir/
◆主催: Bunkamura、オルセー美術館、日本テレビ放送網、読売新聞東京本社
◆後援: フランス大使館、シネマテーク・フランセーズ
◆特別協賛: 大和証券グループ
◆協賛: 大日本印刷、損保ジャパン
◆協力: 日本航空、日本通運、JR東日本、BS日テレ、シーエス日本、ラジオ日本、
J−WAVE、文化放送
■巡回展: 2008年5月20日(火) -7月21日(月・祝)
京都国立近代美術館 (京都市左京区岡崎公園内)
主催: 京都国立近代美術館、オルセー美術館、読売テレビ、読売新聞大阪本社
後援: フランス大使館、シネマテーク・フランセーズ
特別協賛 : 大和証券グループ
協賛: 大日本印刷、損保ジャパン
協力: 日本航空、日本通運
http://www.ntv.co.jp/renoir/outline1.html
【開催によせて】
印象派を代表する画家ピエール=オーギュスト・ルノワールと、彼の息子であり、偉大な映画監督であるジャン・ルノワール。「ルノワール+ルノワール展」は、歴史に名を残した二人の巨匠に焦点をあて、父の絵画と息子の映画を同時に紹介します。
画家ルノワールは、ジャンをはじめ、家族の肖像を好んで描きました。そしてジャンは、生涯を通じて偉大な父の影響を受け続け、その映画には、父が表現しようとした自然や生きる喜びが溢れています。本展では、「家族の肖像」「モデル」「自然」「娯楽と社会生活」と4つの章にわけて、二人の作品を展示します。同じテーマで絵画と映画の抜粋を対比させることで、親子間の確かな関係に光を当て、巨匠と呼ばれる表現者二人の根底に流れる共通性を明らかにしていきます。
本展は、2005年パリで開催され大きな反響を呼んだ展覧会を、オルセー美術館の総合監修のもとお届けするものです。油彩約50点のうち、オルセー美術館からは、日本初公開作品を含む約15点が出品されます。絵画に加え、息子ジャンの映画の抜粋約15点で構成される本展が、言葉に出来ない父と子の深いつながりや、家族のあり方について改めて考える機会となれば幸いです。
【メッセージ】
オルセー美術館 館長 セルジュ・ルモワンヌ
このたび、「ルノワール+ルノワール展」と題された、日本では全く新しいタイプの展覧会を、日本テレビ放送網株式会社とともに主催できることを、オルセー美術館として大変喜ばしく思っております。
本展は、印象派の画家ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)と、その息子でありフランスの最も偉大な映画監督のひとりであるジャン(1894-1979)に対する2重の崇敬の念を表明するものです。そしてまた、この高名な芸術家ファミリーの他のメンバー、とりわけジャンのふたりの兄弟、俳優のピエール(1885-1952)と陶芸家のクロード(1901-1969)も取り上げます。
我々は画家ルノワールと映画監督ジャン・ルノワールに共通するテーマを扱いたいと考えました。つまり、自画像と家族の肖像、モデルの表現の仕方、自然からの影響、そして彼らの共通の嗜好―大画面の構図や、特にパリの日常的な光景―などです。父の絵画と、息子の映画の関係性を明らかにするために本展では、ルノワールの絵画とジャンの映画を並列して展観し、これらの共通するさまざまなテーマを紹介します。
この新しいコンセプトの展覧会は、彼らの親子関係や思考の一致という側面から、絵画と映画の間に存在する無数の関連性のひとつを浮かび上がらせてくれます。絵画と映画の関係は、今日では多様な分野における研究対象にもなっていますが、19世紀末から20世紀初頭にかけての芸術について、我々の理解を深めてくれるものと言えるでしょう。
http://www.ntv.co.jp/renoir/outline2.html
★その他情報の詳細は公式HP参照
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画家ルノワールというと
ボンヤリした「裸婦像」ってイメージが強いけど、
今回の絵画作品の中で気に入ったのは
「小川のそばのニンフ」(1868-1869、油彩・キャンバス、ロンドン・ナショナルギャラリー所蔵)の裸婦の澄んだ眼差しと
裸婦の居ない単純な風景画の数々。
それ以外の作品でも、画家ルノワールに影響を受けた息子の映画の「その部分」が並べて映写されているというのは抜群に面白くて、興味深く全作品をジックリ見てしまいました(普通は結構感性に合わない作品とかって眺めてるだけで通り過ぎるものね)。
それにしても昔の映画の「味わい」って独特なものがありますな。
それこそ印象派じゃないけど、SFXなんて無い時代だからこそ「光と陰」や「色彩と造形」のディティールを巧妙に使ってる。
あらためて見るといいなぁ。
第1章:家族の肖像では
映画「牝犬」の中の日曜画家に父ルノワールを映し、
ジャン・ルノワール DVD-BOX2
映画「ゲームの規則」は父が描いた自分「狩姿のジャン」を映す。

映画「ラ・マルセイエーズ」では「ピエール・ルノワールの肖像」で描かれた兄が俳優として登場。

そして数々の影響とかオマージュとかモチーフとか。
第2章:モデルでは、映画「小間使の日記」が流され、
「スペインのギター弾き」のモデルの衣装の艶やかさに影響を受けた色彩が、映画「黄金の馬車」へ。

第3章:自然では、映画「トニ」が流され、

「風景、プージヴァル」が映画「ピクニック」へ。

「陽光の中の裸婦」「レ・コレットの農家」が映画「草の上の昼食」へ。
「バナナ畑」が映画「河」へ。

最後のエリアとなる第4章:娯楽と社会生活では、
「ぶらんこ」が映画「ピクニック」へ。

「アルフレッド・ダラス夫人」が映画「女優ナナ」へ。

「田舎のダンス」が映画「恋多き女」へ。

そして出口間際に大きく映し出されていたのは映画「フレンチカンカン」の華やかな色彩と光の渦のような光景。

こんなに全作品をしげしげと見た美術展珍しい。
いやぁ、面白かった。
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